【前回のあらすじ】
手術後2日目、体調チェックで無駄に悲惨な思いをした。どんまい。
▼手術後3回目の歩行練習
午前は10歩で終わってしまったが、午後にリベンジの時間がやってきた。
敗北者と化した私であったが、対策としてお昼の間に何度か立ち上がってみたり、ベットの横を何歩か歩いたりと自主練をしておいた。
なぜなら、おしっこの管を早く抜きたかったからだ。
麻酔が薄くなってきたのか身体の感覚が元に戻ってきたため、股間の違和感がハンパない。存在がむず痒いのである。
そんなヤツが、自力でトイレに行けない限り永遠に滞在し続けるのだ…。
悲願のトイレまで30歩!頑張るぞ!オー!
看護師さん立ち会いのもと、歩行練習が始まった。
まずはベッドに座っている状態から、フチに腰掛け直す。
ベッドの柵を掴んで身体を動かす。ずっと重かった脚も、少し自由に動くようになってきている。前回の時よりと比べたらだいぶスムーズだ。
点滴スタンドを掴み、腕の力で身体を引き上げるようにして立ち上がる。
うん、行ける!
よぼ、よぼ、と足を前に出す。スピードは亀よりも遅いくらいだが、確実に1歩1歩前へ進めている。
病室のドアを抜けると、目の前にはナースステーションが見える。
そこにいた看護師さんたちが必死な様子に気づいて、「頑張れ〜!」とエールを送ってくれている。ありがたい。
もう少しでナースステーションを通過できそう。
やっと20歩。
トイレも目の前に迫ってきた。
だが、動く度に身体が重くなってる気がする。
息が上がってくる。呼吸がうまく出来ない。
シンプルにキツイ。
されど、ここで負けてはならない!
私は、心の中で自分を鼓舞した。
あんよが上手♪ あんよが上手♪
苦悶の表情からは、誰もこのコールがかかっているとは思いまい…。
力を振り絞り、歩き続ける。
あと5歩、4歩、3歩、2歩…
ついに、トイレに到着!
たった30歩の道のりだが、エベレストを登頂したかのような気分!
後ろを振り返り、見守ってくれていた看護師さんにガッツポーズを見せる。
「スゴイ!よくたどり着けましたね」と褒めてもらった。えへ。
私「これでおしっこの管外れますよね^^」
看「このスピードだとトイレに間に合わない可能性があるので、
また明日にしましょうね」
看護師さんは笑顔だったが、絶対に譲らない感じの目つきをしていた。
こうして、とぼとぼと病室に戻っていった。
▼突如、沸き起こる不安
入院中は何もすることがないため、食事が唯一の楽しみと言っては過言ではない。
寝たきり生活をしていたが、私の食欲は衰えることなく発揮されていた。
ごはんにお味噌汁、おかずも数品付いて、デザートもついてくる充実したメニュー。
だが、よく考えてみよう。
このボリューム感のある食事を、すでに朝昼晩×2日分蓄積しているのだ。
そう。そろそろビッグ・ベンの心配が出てきた。
いまだにちゃんとトイレに行けないのに、ヤツが急に訪れるのでは無いかと…!
不安になり、見回りに訪れた看護師さんに質問してみた。
私「もしも大きい方がしたくなったら、どうなるんですか?」
看「頑張ってトイレに行ければいいのですが、
万が一無理そうなら、この場で…」
この場で…!?
体調的に非常事態ならまだしも、歩けない以外は全くもって元気なのである。
さすがにそれは恥ずかしE…。
今日の夕食はライスを半分残すことにした。
【次回】
ついに、痛みLevelが限界×突破!!最恐の痛みが襲いかかる!!
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