【前回のあらすじ】
夜中に地獄の痛みを味わったが、寝たらすっかり忘れた。めっきり元気だぴょん。
▼通算4回目の歩行練習
朝の体調チェックが終わり、続いて歩行練習が行われた。
昨日、一応トイレにたどり着けているので、「今日こそ倍返しだ!」と意気込む。
やはりおしっこの管を早く抜きたいし、それが抜けない限りはシャワーも浴びられないのである。
それに、今回も心強い相棒がいる。
こちらの点滴スタンドだ。
点滴自体はとっくに外れているのだが、おしっこを溜める袋を固定するために残されている。
また、まだ身体がヨボヨボのため、この相棒なしではろくに歩けないのである。
お前だけが頼りだ。(他力本願)
まずはベッドに座った体勢から、端に腰掛けなおす。
地道に身体を動かしていた甲斐あって、スピードこそ遅いがスムーズにできた。
相棒を掴み、腕の力でヨッと立ち上がる。
行ける!
右足を出して、左足出すと …
歩ける!!
当たり前だったことがどれだけ有難いことだったか、出来なくなって初めて知るものである。
身体全体の力が足りず点滴スタンド頼みだが、よちよちと病室のドアを抜け、ナースステーションを横目に歩き続ける。
あ、少し息苦しい。
身体も重く感じる。
けど、耐えられないほどでは無い。
なぜなら私はやれば出来る子!
今まで、長い道のりだった30歩。
やっと今回、無事にトイレまで到着したのである。
やったー!
やっぱり やれば出来る子!!
ベッドに戻ると、いつもの凄腕看護師さんが「あっ」という間に管を抜いてくれた。
どうなってるかは想像したく無いので、目をつぶっていたら終わってたのである。
ありがたや。
これで身体に付けられた管がまた減った。
手術直後と比べれば、だいぶ快適に動けるようになってきた。
残るは2つ、背中の硬膜外麻酔とドレーンだ。
しかし、チューブの先がどうなってるか考えるとなんだか恐ろしいので、あまり深く考えないことにした。
▼初めてのお通じ
おしっこの管が抜けたこの日の晩、ビッグ・ベンが訪れる気配を感じた。
トイレまで歩けるようになってからで本当によかった!
よろよろとだが無事トイレにたどり着き、いざ座り込む。
ちょっと待って。
内臓って手術跡と隣接しているよな。
ビッグ・ベンが移動する
↓
手術した辺りを通過する
↓
↓
まさかめっちゃ痛いのでは…?怖ッ!
恐ろしい想像が頭をよぎる。
この恐怖を振り切るために私は、自らが松岡修造になったつもりで奮い立たせることにした。
「今まで肩身の狭い思いをさせてごめんな。
大腸、小腸、膀胱!
頑張れ!君達なら出来る!」
・・・・・・・・・。
結果。
復帰第1作目の割には、まずまずの出来であった。
【次回】
何この血の固まりみたいなパックに太い管!?ついに、 ドレーンを抜く時が来た! !
◼ランキング参加中◼
↓押してくださると舞い踊って喜びます↓