【前回のあらすじ】
売店で牛乳寒天を買って食べたら美味しかった。この記事を書いた翌日、晩御飯のデザートに母親手作りの「みかん牛乳寒天」が出てきた。何かの因果があるのであろうか。
今日は、病室の中がワサワサしているなぁと思ったら、隣のお姉さんと向かいのおばさんが荷造りをしていた。
ついに退院されるのか。
私も明日の予定だが、ふたりは一足先にお家に戻られるのだ。つまり順調に回復してるってことですな。めでたい。
去る後ろ姿に、心の中で「お達者で」とつぶやいた。
残りは、私と斜め向かいのおばあちゃんの2人となった。
▼唯一のお見舞い
近所に住む友達2名が、夕方にお見舞いに来てくれることになった。
もちろんコロナの影響で面会が禁止されているが、実は顔を見れる場所が存在していた。
売店の外がガラス張りになっているので、合法的に外の路面から中を覗くことができるのだ。
ご覧の通り、スッケスケ。
友達のNちゃんとRちゃんはとても可愛いお嬢さんで、歳は7個下のナウなヤングだ。同じシェアハウスに3〜4年ほど住んでいたのでまさに同じ釜の飯を食った仲。
入院中も毎日LINEをくれて、ヒマな私のお相手をしてくれていた。
それに、Nちゃんは自電車通勤の通り道に病院があったので、前を通る度に教えてくれた。部屋が廊下側なので姿は見えなかったが、毎回念力を送ってくれていたそうだ。
いつもありがとうね。
念力で返信しておこう。
そんな2人から「お土産は何がいいですか?」とLINEで聞かれたので、タピオカドリンクをリクエストしてみた。
「何味がいいですか?
おすすめは、ザクロかカラマンシーです」
カラマンシーって何ぞや?
タピオカといえばミルクティーと思いきや、なんだか聞いたこともない物体を勧められた。ひとまずググってみたら、フィリピンなどで人気の柑橘類でらしい。
せっかくなので、謎のカラマンシーに挑戦することにした。
約束の時間まで15分前になったので、病室を脱出して売店を目指す。
この日のお昼に売店までの長旅を無事成功させていたので、道のりにはそこまで心配がなかった。
けっこう疲れるけど、リハビリして徐々に体力を回復させていかなきゃだしね。
毎度の相棒・点滴スタンドという名の歩行器を使いヨチヨチと歩いていく。
ちょっと苦しいけど、なんとか歩いて行ける。
スローペースだが無事売店へ到着。多分記録10分ちょっとくらい。
売店横のスペースで待ち構えていると、NちゃんとRちゃんがやって来た。
おお!お久しぶり!
来てくれてありがとう!
ガラス越しで2人と面会をする。
マスクで半分見えないが、直接顔が見えるとやはり嬉しいものである。
声は聞こえないので、LINEでメッセージを送り合う。そこでNちゃんが私の写真を撮って送ってくれた。
(さくさんwiht点滴スタンドの近影。よく殺せんせーに似てると言われるので代理)
動物園の檻の中にいる気分。笑
時間にしてほんの数分の出来事だが、とても新鮮で楽しかった。
2人は看護師さんにタピオカを託して帰っていった。
私も急いでヨチヨチヨチと病室に帰り、ベットに座ってタピオカを待ちわびる。
今日のオヤツは牛乳寒天に加え、タピオカと贅沢三昧だ。
病室に看護師さんが入ってきた。ワクワク。
看「差し入れが届いていますよ〜、△△さん」
おや?ななめ向かいのおばあちゃんに看護師さんがなにか届け物をしているな。
しかし、おばあちゃんは不思議そうに断っている。
その直後、私の所にタピオカが届けられた。
あやうく、タピオカ誤配達事件が起こるところだった。
無事タピオカが到着したので、ありがたく頂く。
お約束の太いストローで吸い込む。カラマンシーはシークワーサーのような酸味が効いた柑橘味だった。
うーん、酸っぺェ!美味しい!
シャバの味が身に染みる。
さらにタピオカだけでなく、オプションでゼリーが追加されていた。飲み物が半分、つぶつぶが半分という比率のスペシャルドリンクだ。
ラーメン二郎で言えば、背脂ニンニクマシマシ状態。
贅の限りを尽くした差し入れをいただいて胸いっぱい腹いっぱいになり、この日の晩御飯は半分くらい食べきれなかった。
ごめんちゃい。
【次回予告】
食べ物の話をするとつい長くなってしまう…。やっと次回、最恐のラスボス硬膜外麻酔vs主治医A先生の登場だ!!
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